2010年07月14日
「黒壁」と「空堀商店街」(その2-大阪編)
夜の大阪ツアーは心斎橋から道頓堀、大阪松竹座、かに道楽などの観光コースから、最近整備された川沿いの遊歩道をネオンに照らされつつ進み、たこ焼き屋の行列を横目に、人一人通るのがやっとというビルの隙間に入り込み、暗い路地裏へと連れて行かれました。

正統大阪的ノリでガイドしてくださった山根氏(左上)と対照的にクールな松富氏(左下)
その先にあったのは名前ばかりは知っている、「法善寺横町」と「水かけ不動」。苔むしたお不動さんに井戸で汲んだ水をかけ、皆それぞれに願をかけてきました。

ヴォーリズ設計の大阪大丸心斎橋店。美しいですね。
翌日は朝からあいにくの雨模様でしたが、朝イチで心斎橋近辺の建築を少し見て周り、その後ホテルから歩いて「空堀商店街」へ。夜の大阪ツアーですでに気心の知れた、松富氏、山根氏に二班に分かれて空堀の街を案内していただきました。

明治期の面影を残す空堀の長屋
大阪はとても標高の低いところですが、その中に上町台地という高台があり、そこを横断するように空堀商店街があります。その周辺には空襲の難を逃れた古い町並みが残っています。標高は十数メートルほどとのことですが、起伏が激しく、あちこちに急な坂や段差、石垣があります。

土地の段差で谷間のような空間にも小さな広場が作られています
松富さん、山根さんらが所属する「からほり倶楽部」の活動はそのような古き良き風情の残る町の心地よさを地元の人にも気づいてもらいたい、という思いから2001年に設立され、この町の長屋の保存、再生そして、活性化と新旧の共生を目的にした活動を続けています。

からほり倶楽部プロデュースの小規模コンプレックス「惣」と山根氏・・絵になります。
からほり倶楽部は設立して10年、ここで一旦その活動を閉じるということでした。古い建物を再生利用、地域の活性化に結びつけるという、先駆けの活動であったと思います。実際、彼らの思いは確実に地元の人たちにも届きつつあるように思いました。多くの路地に、そこに住む人たちの工夫と、そして古いだけではなく新しい生活を受け入れはじめた様子がうかがえました。
とはいえ、空堀にある老朽化した建物の多くは遠くない将来、建替えられていく運命にあるのかもしれません。それでもそこに置き換えられていくものが、少しでもその界隈の歴史と空間を引き継ぐものであってほしいと思います。そうなるために、彼らの果たしてきた役割は大きいと思いました。

古くからの石畳の路地。住む人たちが少しずつ工夫を重ねながら大事に使われています

正統大阪的ノリでガイドしてくださった山根氏(左上)と対照的にクールな松富氏(左下)
その先にあったのは名前ばかりは知っている、「法善寺横町」と「水かけ不動」。苔むしたお不動さんに井戸で汲んだ水をかけ、皆それぞれに願をかけてきました。
ヴォーリズ設計の大阪大丸心斎橋店。美しいですね。
翌日は朝からあいにくの雨模様でしたが、朝イチで心斎橋近辺の建築を少し見て周り、その後ホテルから歩いて「空堀商店街」へ。夜の大阪ツアーですでに気心の知れた、松富氏、山根氏に二班に分かれて空堀の街を案内していただきました。
明治期の面影を残す空堀の長屋
大阪はとても標高の低いところですが、その中に上町台地という高台があり、そこを横断するように空堀商店街があります。その周辺には空襲の難を逃れた古い町並みが残っています。標高は十数メートルほどとのことですが、起伏が激しく、あちこちに急な坂や段差、石垣があります。
土地の段差で谷間のような空間にも小さな広場が作られています
松富さん、山根さんらが所属する「からほり倶楽部」の活動はそのような古き良き風情の残る町の心地よさを地元の人にも気づいてもらいたい、という思いから2001年に設立され、この町の長屋の保存、再生そして、活性化と新旧の共生を目的にした活動を続けています。
からほり倶楽部プロデュースの小規模コンプレックス「惣」と山根氏・・絵になります。
からほり倶楽部は設立して10年、ここで一旦その活動を閉じるということでした。古い建物を再生利用、地域の活性化に結びつけるという、先駆けの活動であったと思います。実際、彼らの思いは確実に地元の人たちにも届きつつあるように思いました。多くの路地に、そこに住む人たちの工夫と、そして古いだけではなく新しい生活を受け入れはじめた様子がうかがえました。
とはいえ、空堀にある老朽化した建物の多くは遠くない将来、建替えられていく運命にあるのかもしれません。それでもそこに置き換えられていくものが、少しでもその界隈の歴史と空間を引き継ぐものであってほしいと思います。そうなるために、彼らの果たしてきた役割は大きいと思いました。
古くからの石畳の路地。住む人たちが少しずつ工夫を重ねながら大事に使われています
Posted by take4 at 08:00│Comments(0)
│広瀬毅コラム
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